建設業許可の「熱絶縁工事業」とは?

建設業許可の「熱絶縁工事業」とは?

こんにちは。
大阪府吹田市の行政書士いわた事務所です。

「熱絶縁工事」は、インフラや人々の生活に欠かせない工事です。
しっかり保温や断熱を行うことは、空調設備の故障や、破裂を防ぐ重要な業種です。

この記事では、「熱絶縁工事業」で建設業許可を受けたい方に向けて説明しています。

1.「熱絶縁工事業」の役割

建設業許可事務ガイドラインには、以下のように記載されています。

”工作物または工作物の設備を熱絶縁する工事”

「熱絶縁工事業」は、ビルや商業施設の暖房設備や冷凍冷蔵設備、動力設備などの機械や配管に対して、目的に合わせて保温・保冷工事を行います。
機械や空調、衛生設備などの配管やダクト等に、断熱材や板金などの外装材を巻き、熱の拡散を防ぎます。

どのような工事なのか、次の例示があります。

  1. 冷暖房設備
  2. 冷凍冷蔵設備
  3. 動力設備または燃料工業・化学工業等の設備の熱絶縁工事
  4. ウレタン吹付け断熱工事
    ウレタン原液を特殊な機械を用いて混合・発泡させて断熱したい壁や天井に吹き付ける工法のことです。細かい気泡構造のフォームで造られており、他の断熱材よりも優れた断熱性能があります。

2.「熱絶縁工事業」と似た工事

「熱絶縁工事」は他の工事と似通っていないため、他工事と間違えるようなことはないかと思います。

3.「熱絶縁工事業」の専任技術者になるには?

専任技術者になるには、以下のパターンがあります。

  1. 「熱絶縁工事業」に関して10年以上の実務経験があること
    特定建設業は、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
  2. 熱絶縁工事業」に関する所定学科を卒業して、実務経験が一定期間あること
    土木工学、建築学又は機械工学に関する学科
     中学・高校卒業の場合は、卒業後の実務経験5年以上
     大学・高等専門学校の場合は、卒業後の実務経験3年以上
     専修学校の場合は、卒業後の実務経験5年以上(専門士、高度専門士であれば3年以上)
     特定建設業は、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
  3. 熱絶縁工事業」に対応している資格を持っていること
    「7」・・・国家資格取得者等
    「7※」・・・国家資格取得者等+実務経験3年 
    「7○」・・・国家資格取得者等+実務経験5年
    「8」・・・一般建設業の要件を満たす国家資格+2年以上の指導監督的実務経験
    「8※」・・・一般建設業の要件を満たす国家資格+実務経験3年+2年以上の指導監督的実務経験
    「8○」・・・一般建設業の要件を満たす国家資格+実務経験5年+2年以上の指導監督的実務経験
    「9」・・・国家資格取得者等
コード資格一般特定
建設業法(技術検定)131級土木施工管理技士7※8※
1H1級土木施工管理技士補7※8※
142級土木施工管理技士(種別:土木)7○8○
1J2級土木施工管理技士補(種別:土木)7○8○
152級土木施工管理技士(種別:鋼構造物塗装)7○8○
1K2級土木施工管理技士補(種別:鋼構造物塗装)7○8○
162級土木施工管理技士(種別:薬液注入)7○8○
1L2級土木施工管理技士補(種別:薬液注入)7○8○
201級建築施工管理技士9
2C1級建築施工管理技士補7※8※
212級建築施工管理技士(種別:建築)7○8○
222級建築施工管理技士(種別:躯体)7○8○
232級建築施工管理技士(種別:仕上げ)7
2D2級建築施工管理技士補7○8○
291級管工事施工管理技士7※8※
2G1級管工事施工管理技士補7※8※
302級管工事施工管理技士7○8○
3A2級管工事施工管理技士補7○8○
331級造園施工管理技士7※8※
3D1級造園施工管理技士補7※8※
342級造園施工管理技士7○8○
3E2級造園施工管理技士補7○8○
職業能力開発促進法94熱絶縁施工7
基幹技能者登録保温保冷基幹技能者7
登録ウレタン断熱基幹技能者7