「塗装工事業」の内容と建設業許可要件は?

建設業許可の29業種のうち、「塗装工事業」の押さえておきたいことをまとめています。

建設業許可を受けたい企業様に対して、わかりやすく解説してみます。
閲覧していただいた皆様のご参考になれば嬉しいです!

1.「塗装工事業」とは、どんな工事?

建設業許可事務ガイドラインにより、「塗装工事業」は次のように定められています。

”塗料、塗材等を工作物に吹付け、塗り付け、またははり付ける工事”

「塗装工事業」は、工作物に塗料や塗材などを塗ったり、吹き付けたりする工事です。

どのような工事なのか、次の例示があります。

  • 塗装工事
  • 溶射工事
  • ライニング工事
  • 布張り仕上工事
  • 鋼構造物塗装工事
  • 路面表示工事

「溶射工事」とは、各種金属やセラミックスを燃焼ガスや電気で溶融し、基材に吹き付け皮膜を形成する表面処理技術を利用します。
防食性、耐摩擦性、耐熱・断熱性、滑り止めを主な目的としています。

「ライニング工事」とは、ビルやマンションといった建物の給排水管の内側から専用の塗料を流し、配管を新管のようにする工事です。
建物内の給水管が老朽化すると、錆が発生し、赤水や錆水が飲料水に混じってきます。

その給水管を取り替えるとなると、工事費用が高額になります。
安価で工期も短く壁や床を壊すことなく施工できる特徴があります。

「塗装工事業」と似た工事は?

「舗装工事」との違いについて

舗装道路に車線を引く作業は「舗装工事業」ではなく、「塗装工事業」に該当します。

「屋根工事」との違いについて

屋根の塗装は「屋根工事」ではなく、「塗装工事」に該当します。

2.「塗装工事業」の許可を取得するには?

「塗装工事業」の建設業許可を取得するには、経営業務の管理責任者等の共通要件に加え、「塗装工事業」の専任技術者が必要です。

共通要件については、以下のページにて記載しています。

【建設業許可の要件】クリアすべき7つの要件

建設業許可を取得するなら、要件を確認する必要があります。 「どういう要件があるの?」「要件なんて、どうにでもなるでしょ?」 などと、思ってはおられませんか? 各要…

「塗装工事業」で専任技術者になれる方は次のような人です。

(1)「塗装工事業」に対応している資格を持っていること

◎:特定建設業の営業所専任技術者(又は監理技術者)となり得る国家資格等

○:一般建設業の営業所専任技術者(又は主任技術者)となり得る国家資格等

資格実務種類
一級土木施工管理技士
二級土木施工管理技士(鋼構造物塗装)
一級建築施工管理技士
二級建築施工管理技士(仕上げ)
塗装•木工塗装•木工塗装工(技能検定)※1
建築塗装•建築塗装工(技能検定)※1
金属塗装•金属塗装工(技能検定)※1
噴霧塗装(技能検定)※1
路面標示施工(技能検定)※1
登録建設塗装基幹技能者
登録外壁仕上基幹技能者
登録標識•路面標示基幹技能者

※1:2級は、合格後3年以上の実務経験。平成16年4月1日時点で合格していた者は実務経験1年以上。

一般建設業における「塗装工事業」の専任技術者になるための要件しか満たしていなくても、4,500万円以上の「塗装工事業」の元請工事を2年以上指導監督した実務経験があれば、特定建設業における「塗装工事業」の専任技術者になることができます。

(2)「塗装工事業」に関して10年以上の実務経験があること

(3)「塗装工事業」に関する所定学科を卒業して、実務経験が一定期間あること

塗装工事業に関する所定学科は以下です。

  • 土木工学
  • 建築学

所定学科の中学・高校卒業の場合は、卒業後の実務経験5年以上
所定学科の大学・高等専門学校の場合は、卒業後の実務経験3年以上
所定学科の専修学校の場合は、卒業後の実務経験5年以上(専門士、高度専門士であれば3年以上)

まとめ

「塗装工事業」は、日常生活に身近な工事であるため、イメージしやすいのではないでしょうか。

まとめてみると。

  • 工作物に塗料や塗材などを塗ったり、吹き付けたりする工事である。
  • 「舗装工事業」や「屋根工事業」ではなく、「塗装工事業務」に当てはまる場合もあるので、注意が必要である。
  • 「塗装工事業」の建設業許可を取得するには、共通要件に加え、「塗装工事業」の専任技術者が必要である。

「塗装工事」は、建物の外壁や屋根などに塗装を行うことで、外観が美しくなります。
また紫外線や雨などから、守る役割もあります。
「塗装工事」はさまざまな場面で必要となるため、需要の高い工事です。