建設業許可の「屋根工事業」とは?

建設業許可の「屋根工事業」とは?

こんにちは。
大阪府吹田市の行政書士いわた事務所です。

屋根は、雨や風などにより、常にダメージを受けます。
「屋根工事」は、屋根だけでなく、家全体を長持ちさせるために重要な業種です。

この記事では、「屋根工事業」で建設業許可を受けたい方に向けて説明しています。

1.「屋根工事業」の役割

建設業許可事務ガイドラインには、以下のように記載されています。

”瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事”

「スレート」とは、強いセメントを固めて塗装してできた板です。
スレートは厚みが薄いため、台風などの強風時に飛来してきた物にあたって割れてしまうこともあります。
スレートの耐用年数は約20~30年ほどとされており、定期的に点検とメンテナンスが必須となります。

どんな材料であれ、屋根の工事であれば基本は屋根工事業に該当します。

どのような工事なのか、次の例示があります。

  1. 屋根ふき工事
    屋根を「拭く」わけではありません。
    屋根をおおうことを「葺(ふく)」ということから、「屋根ふき工事」っていわれます。
    屋根断熱工事は、断熱処理を施した材料により屋根をふく工事であるため、「屋根ふき工事」に該当します。

2.「屋根工事業」と似た工事

  1. 「電気工事」との違い
    屋根一体型の太陽光パネル設置工事は、「屋根工事」に該当します。
    太陽光発電設備の設置工事は、「電気工事」に該当します。
    要するに、後付けなら電気工事、屋根一体型で取り付けるのであれば屋根工事ということになります。
  2. 「板金工事」との違い
    板金屋根工事も「板金工事」ではなく、「屋根工事」に該当します。
    壁に板金をはり付けるのであれば、「板金工事」ということになります。
    実際の現場では、両方の許可を持っている業者が多いイメージです。

3.「屋根工事業」の専任技術者になるには?

専任技術者になるには、以下のパターンがあります。

  1. 「屋根工事業」に関して10年以上の実務経験があること
    特定建設業は、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
  2. 「屋根工事業」に関する所定学科を卒業して、実務経験が一定期間あること
    土木工学又は建築学に関する学科
     中学・高校卒業の場合は、卒業後の実務経験5年以上
     大学・高等専門学校の場合は、卒業後の実務経験3年以上
     専修学校の場合は、卒業後の実務経験5年以上(専門士、高度専門士であれば3年以上)
     特定建設業は、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
  3. 「屋根工事業」に対応している資格を持っていること
    「7」・・・国家資格取得者等
    「7※」・・・国家資格取得者等+実務経験3年 
    「7○」・・・国家資格取得者等+実務経験5年
    「8」・・・一般建設業の要件を満たす国家資格+2年以上の指導監督的実務経験
    「8※」・・・一般建設業の要件を満たす国家資格+実務経験3年+2年以上の指導監督的実務経験
    「8○」・・・一般建設業の要件を満たす国家資格+実務経験5年+2年以上の指導監督的実務経験
    「9」・・・国家資格取得者等
コード資格一般特定
建設業法(技術検定)131級土木施工管理技士7※8※
1H1級土木施工管理技士補7※8※
142級土木施工管理技士(種別:土木)7○8○
1J2級土木施工管理技士補(種別:土木)7○8○
152級土木施工管理技士(種別:鋼構造物塗装)7○8○
1K2級土木施工管理技士(種別:補鋼構造物塗装)7○8○
162級土木施工管理技士(種別:薬液注入)7○8○
1L2級土木施工管理技士補(種別:薬液注入)7○8○
201級建築施工管理技士79
2C1級建築施工管理技士補7※8※
212級建築施工管理技士(種別:建築)7○8○
222級建築施工管理技士(種別:躯体)7○8○
232級建築施工管理技士(種別:仕上げ)7
2D2級建築施工管理技士補7○8○
331級造園施工管理技士7※8※
3D1級造園施工管理技士補7※8※
342級造園施工管理技士7○8○
3E2級造園施工管理技士補7○8○
建築士法371級建築士79
382級建築士7
職業能力開発促進法70建築板金「ダクト板金作業」7
84板金・建築板金・板金工(注4)7
86かわらぶき・スレート施工7
基幹技能者36登録建築板金基幹技能者7