【建設業許可】石工事業を取得したい

石工事

建設業許可の29業種のうち、「石工事業」の押さえておきたいことをまとめています。

「石工事業を取得したいけど、どうするの?」

などと、思ってはおられませんか?

石の内外装や擁壁(ようへき)を施工する工事で、街の景観や安全を整えてくれている業種です。

1.「石工事業」の役割

建設業許可事務ガイドラインにより、「石工事業」は次のように定められています。

”石材(石材に類似のコンクリートブロック及び擬石を含む)の加工または積方により工作物を築造し、又は工作物に石材を取付ける工事”

公園やお城、川沿い等の石を積み上げた塀や地面など、石によって作られているものは多いため、身近な工事ですね。

どのような工事なのか、次の例示があります。

  • 石積み(張り)工事
  • コンクリートブロック積み(張り)工事

「石積み(張り)工事」とは、お城とか川沿い等の石を積み上げて工作物を作る工事です。
「コンクリートブロック積み(張り)工事」とは、一戸建ての周囲を囲んでる擁壁です。

「石工事業」と似た工事

「石工事業」だけではなく、「タイル・れんが・ブロック工事業」や「とび・土工・コンクリート工事業」に当てはまる場合もありますので注意が必要です。

「石工事業」の場合

建物の内装や外構部分に擬石(ぎせき)等を貼り付ける工事や、擁壁(ようへき)としてコンクリートブロックの積み上げ及び貼り付けの工事を指します。
また、法面のコンクリート被覆(ひふく)等も石工事として扱われます。

「タイル・れんが・ブロック工事業」の場合

建築物をコンクリートブロックで建設する工事のことを指し、主にブロック塀等が含まれます。
エクステリア工事として、行う場合も含まれます。
エクステリア工事の例として、外壁や庭園、ブロック工事や土留め工事などの外構工事です。

「とび・土工・コンクリート工事業」の場合

プレキャストコンクリートの柱や梁(はり)の工事や、根固めブロック等の規模の大きいコンクリートを扱う工事を指します。

石材を使うほとんどの工事は「石工事」となりますが、石材を使っていても他の専門工事に該当する工事も存在するので注意が必要です。

そうなの

2.「石工事業」の許可を取得するには

「石工事業」の建設業許可を取得するには、経営業務の管理責任者等の共通要件に加え、「石工事業」の専任技術者が必要です。

共通要件については、以下のページにて記載しています。

【建設業許可の要件】クリアすべき7つの要件

建設業許可を取得するなら、要件を確認する必要があります。 「どういう要件があるの?」「要件なんて、どうにでもなるでしょ?」 などと、思ってはおられませんか? 各要…

「石工事業」で専任技術者になれる方は次のような人です。

(1)「石工事業」に対応している資格を持っていること

◎:特定建設業の営業所専任技術者(又は監理技術者)となり得る国家資格等
○:一般建設業の営業所専任技術者(又は主任技術者)となり得る国家資格等

資格実務種類
一級土木施工管理技士
二級土木施工管理技士(土木)
一級建築施工管理技士
二級建築施工管理技士(仕上げ)
ブロック建築•ブロック建築工•コンクリート積みブロック施工(技能検定)※1
石工•石材施工•石積み(技能検定)※1
登録エクステリア基幹技能者

※1:2級は、合格後3年以上の実務経験。平成16年4月1日時点で合格していた者は実務経験1年以上。

一般建設業における「石工事業」の専任技術者になるための要件しか満たしていなくても、4,500万円以上の「石工事業」の元請工事を2年以上指導監督した実務経験があれば、特定建設業における「石工事業」の専任技術者になることができます。

(2)「石工事業」に関して10年以上の実務経験があること

(3)「石工事業」に関する所定学科を卒業して、実務経験が一定期間あること

石工事業に関する所定学科は以下です。

  • 土木工学
  • 建築学

所定学科の中学・高校卒業の場合は、卒業後の実務経験5年以上
所定学科の大学・高等専門学校の場合は、卒業後の実務経験3年以上
所定学科の専修学校の場合は、卒業後の実務経験5年以上(専門士、高度専門士であれば3年以上)

3.まとめ

大まかに、まとめてみると。

  • 公園やお城、川沿い等の石を積み上げた塀や地面など、石によって作られる身近な工事である。
  • 「タイル・れんが・ブロック工事業」や「とび・土工・コンクリート工事業」に当てはまる場合もありますので注意が必要である。
  • 「石工事業」の建設業許可を取得するには、共通要件に加え、「石工事業」の専任技術者が必要である。

石材の加工には、高い技術が求められます。
他業種の工事と分類が難しい場合がありますので、注意が必要です。

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