【建設業許可】さく井工事業で許可を取得するには?

こんにちは。
大阪府吹田市のCCUS登録行政書士 岩田眞と申します。
地震や台風などの災害時における水源開発や大規模な地下工事に、「さく井工事」を必要とします。
この記事では、「さく井工事業」で建設業許可を受けたい方に向けて説明しています。
1.「さく井工事業」の役割は?
「さく井工事業」は、機械などを用いて穴を空けて、井戸やその工事に伴う揚水設備の設置などを行う工事です。
深い掘抜き井戸を掘ることで、「ボーリング工事」と言われます。
”さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事またはこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事”
建設業許可事務ガイドライン
どのような工事なのか、次の例示があります。
- さく井工事
- 観測井工事
- 還元井工事
地熱井から産出された熱水を地中に戻すための井戸や、発電を終えた蒸気の凝縮水を地下に戻すための井戸を言います 。
含有する化学成分の流出による環境汚染や,大量の熱水採取による地盤変動を考慮し地下還元を行うそうです。 - 温泉掘削工事
- 井戸築造工事
- さく孔工事
筒状の刃を高速回転させコンクリート削孔を行う技術です。 - 石油掘削工事
- 天然ガス掘削工事
- 揚水設備工事
「さく井工事業」と似た工事
- 「とび・土木・コンクリート工事」との違い
井戸や温泉などを掘る場合は、「さく井工事」に該当します。
杭打ちのための掘削工事は、「とび・土木・コンクリート工事」に該当します。
2.「さく井工事業」の許可を取得するには?
「さく井工事業」の建設業許可を取得するには、経営業務の管理責任者等の共通要件をクリアする必要があります。こちらのページにて、まとめています。
専任技術者に関しては、「さく井工事業」でなれる方が必要です。
以下の3パターンがあります。
- 「さく井工事業」に関して10年以上の実務経験があること
一般建設業のみで、特定建設業はなることはできません。 - 「さく井工事業」に関する所定学科を卒業して、実務経験が一定期間あること
所定学科の中学・高校卒業の場合は、卒業後の実務経験5年以上
所定学科の大学・高等専門学校の場合は、卒業後の実務経験3年以上
所定学科の専修学校の場合は、卒業後の実務経験5年以上
(専門士、高度専門士であれば3年以上)
一般建設業のみで、特定建設業はなることはできません。 - 「さく井工事業」に対応している資格を持っていること
◎:特定建設業の専任技術者となり得る国家資格等
○:一般建設業の専任技術者となり得る国家資格等
※1:2級は、合格後3年以上の実務経験。
平成16年4月1日時点で合格していた者は実務経験1年以上。
資格 | 実務 | 種類 |
---|---|---|
上下水道「上水道及び工業水道」・総合技術監理(上下水道「上水道及び工業用水道」)(技術士試験) | ◎ | |
さく井(技能検定) | ※1 | ○ |
地すべり防止工事 具体的には一般社団法人斜面防災対策技術協会が行う地すべり防止工事試験が該当します。 | 1年 | ○ |
「さく井工事業」の一般建設業許可の専任技術者の要件を全て満たした上で、指導監督的実務経験を持つ技術者も特定建設業許可の専任技術者になることができます。
指導監督的実務経験の具体的な要件は、大きく次の3つとなります。
- 元請であること
- 工事請負金額が4,500万円(税込)以上であること
- 指導監督的実務経験の経験期間は、2年(24か月)以上であること
建設業許可を取ろうと思っても、内容は複雑でして、集める書類や記載すべき書類も多岐にわたるので、書類の準備だけでも一苦労です。
「建設業許可を受けたいけど時間がない」
「建設業許可の受け方がわからない」
という方は、当事務所に一度ご相談下さい。