会社の「健康診断」を読み解こう!貸借対照表の徹底活用ガイド
皆さんの会社の「健康状態」を映し出す大切な書類、貸借対照表。
人間ドックの結果を見て、「血圧が高いな」「筋肉をつけなきゃな」と思うのと同じです。
この表を読み解けば、会社の今の体力が一目でわかります。
この難しい書類を「体」に例えて、わかりやすく解説します。
1.貸借対照表は、会社の「今の体力」を診るもの
貸借対照表は、ある一時点(決算の日)に、会社がどれだけのパワーを持っているかを診断する書類です。
別名を「バランスシート(B/S)」とも呼びます。
この診断書は、大きく分けて3つのパーツで構成されています。
- 資産: 会社の「筋肉」や「装備品」です。会社が持っているすべてのお宝です。
- 負債: 会社の「借り物」や「後払いの宿題」です。いつか返さなきゃいけないものです。
- 純資産: 会社の「本当の底力」です。誰にも返さなくていい、あなた自身の力です。
左側に「資産」、右側に「負債」と「純資産」が並びます。
左側の合計と、右側の合計は、必ず同じ金額になります。
だから「バランス」シートと呼ばれているのですね。
このバランスが美しいほど、お役所のテストである「経営事項審査(けいえいじこうしんさ:つまり、建設業者の通知表のこと)」で高い点数がもらえます。
2.【資産の部】会社の「筋肉」と「装備」をチェック!
資産のエリアは、会社がこれから戦っていくためのパーツです。
大きく分けて、2つの島があります。
① 流動資産(すぐ動かせるエネルギー)
人間でいうと「すぐに使えるエネルギー源」や「血液」です。
1年以内に現金に変えることができる、足の速いお宝たちです。
- 現金預金: 手元の小銭や、銀行に預けているお金です。
- 受取手形: お客さんからもらった、後でお金に変わる「約束の紙」です。
- 完成工事未収入金: 工事は終わって引き渡したけれど、まだ代金をもらっていない状態のことです。
- 未成工事支出金: まだ完成していない工事のために、先に支払った材料代や職人さんの手間賃のことです。
- 材料貯蔵品:倉庫に眠っている釘やペンキ、まだ使っていない資材のことです。
ここがたっぷりある会社は、血液がサラサラ流れている証拠です。
急な支払いがあっても、バテることなく対応できます。
② 固定資産(体を支える骨格)
会社が長く活動していくための「骨格」や「重装備」です。
1年を超えて、長く使い続ける大切なお宝たちです。
- 有形固定資産: 形のある装備です。
- 建物: 事務所や倉庫、自社の工場などです。
- 機械運搬具: ダンプ、バックホー、社用車などの乗り物や重機のことです。
- 土地: 会社が持っている地面のことです。
- 無形固定資産: 形のない権利です。
- ソフトウェア: 会社で使っている設計ソフトなどです。
- 特許権: 会社が持っている特別な技術の権利です。
- 投資その他の資産:
- 長期貸付金: 1年以上かけて返してもらう予定のお金のことです。
- 保険積立金: 将来返ってくる予定の保険料の積み立てのことです。
固定資産は立派な装備ですが、買いすぎると「体が重く(現金の回りが悪く)」なります。
「本当に必要な筋肉(設備)か?」を見極めることが大切です。
3.【負債の部】「借り物」と「宿題」の重さを診る
負債のエリアは、将来、外に向かって出していかなければならない「義務」です。
これも2つの島に分かれます。
① 流動負債(すぐ返す約束)
「今すぐ終わらせないといけない、期限が短い宿題」です。
1年以内に支払う必要がある、ちょっとプレッシャーのかかる項目です。
- 工事未払金: 外注の職人さんや材料屋さんへ、まだ払っていない代金のことです。
- 短期借入金: 銀行から借りたお金のうち、1年以内に返さなければならない分です。
- 未成工事受入金: まだ工事が終わっていないのに、お客さんから先にもらった「前受け金」のことです。
- 未払消費税等: お客さんから預かっているけれど、まだ国に納めていない消費税のことです。
流動負債が、流動資産よりも多い状態を「赤信号」と呼びます。
入ってくるお金より、出るお金の方が多いということだからです。
② 固定負債(ゆっくり返す約束)
「長い時間をかけて取り組む、長期的な借り物」です。
1年より先まで、ゆっくり返していけばいい項目です。
- 長期借入金: 数年かけて返済していく予定の銀行のローンのことです。
- 退職給付引当金: 将来、従業員さんが辞めるときに払う退職金のために、今から準備しているお金のことです。
これらは、会社を大きくするための「先行投資」としての借金も含まれます。
無理のない範囲であれば、成長のための良いエネルギーになります。
4.【純資産の部】会社自身の「本当の底力」
ここが、貸借対照表の中で最も重要なエリアです!
誰にも返さなくていい、会社の中にしっかり溜まった「自力のエネルギー」です。
- 資本金: 会社を立ち上げたときに、社長や株主が用意した「最初のお金」のことです。
- 利益剰余金: これまで会社が一生懸命商売をして、税金を払った後に残った「利益の貯金」のことです。
この「純資産」が分厚い会社を「筋肉質な会社」と呼びます。
たとえ景気が悪くなって、1年くらい売上が落ちたとしても、この貯金があれば会社は倒れません。
5.【未来の戦略】健康な会社になるための4つの診断ポイント
健康診断の結果表を見て、「よし、明日からこうしよう!」と決めるのが経営戦略です。
ポイント1:自己資本比率を高くしよう!
会社全体の重さのうち、何パーセントが自分の底力(純資産)かを診ます。
計算式は (純資産 ÷ 資産合計)× 100 です。
- 理想: 30%以上を目指しましょう。
- メリット: 銀行が「この会社はビクともしない、安心な会社だ」と太鼓判を押してくれます。
ポイント2:利益の貯金を1円でも多く積み上げよう!
「利益剰余金」は、会社にとっての「いざという時の蓄え」です。
- 対策: 毎年、赤字を出さないことが何より大切です。
- メリット: 経営事項審査の「Y点(経営状況)」というテストで、一番高く評価される項目です。
ポイント3:血液(現金)が詰まっていないか診よう!
「流動比率」をチェックします。
流動資産(すぐ入るお金)を、流動負債(すぐ出すお金)で割った数字です。
- 理想: 200%(入るお金が出るお金の2倍)あれば最高です。
- 対策: 未回収の工事代金を早めにもらう、不要な在庫を抱えない、といった工夫が必要です。
ポイント4:建設業特有の「未成工事」を管理しよう!
工事にばかりお金を使って、代金をもらうのが遅くなると「血行不良」になります。
- 対策: 現場ごとに「いくら使っていて、いつ入ってくるか」を社長が把握しておくことが、倒れない経営のコツです。
6.【実務】建設業専用の「診断書」へ書き換えるコツ
税理士さんが税務署に出すために作る「決算書」を、そのまま建設業の許可申請に使うことはできません。
「建設業財務諸表」という、建設業専用のルールに書き換える(変換する)必要があります。
なぜなら、建設業は「工事が長い」という特別な仕事だからです。
普通の商売とは違う、専用の名前(勘定科目)に整理しなければなりません。
書き換えの代表的なポイントは、この4つです。
- 売掛金 ⇒ 完成工事未収入金
(終わった工事の代金は、この名前に変えます) - 仕掛品 ⇒ 未成工事支出金
(工事中の経費は、この名前に変えます) - 前受金 ⇒ 未成工事受入金
(先にもらった代金は、この名前に変えます) - 買掛金 ⇒ 工事未払金
(工事の材料代などは、この名前に変えます)
こうして専門の名前に整えることで、お役所は「この会社は建設業の実績がしっかりあるな」と正しく評価してくれます。
7.【保存版】詳しい診断項目(勘定科目)リスト
書類を作成するときに、「これってどこのパーツ?」と迷ったら、辞書代わりにここを見てください。
【資産:お宝の島】
- 現金預金: お金そのものです。
- 受取手形: お客さんからもらった約束の紙です。
- 完成工事未収入金: 終わった工事の未払い代金です。
- 売掛金: 建設業以外の仕事(不動産など)の未払い代金です。
- 有価証券: 株や債券です。
- 未成工事支出金: 工事中の材料代や人件費の合計です。
- 材料貯蔵品: 倉庫の在庫です。
- 販売用資産: 兼業で売っている土地や建物のことです。
- 短期貸付金: 1年以内に返してもらう貸したお金です。
- 前払費用: 来年分の保険料を先に払った分などです。
- 仮払金: 用途が決まる前にとりあえず払ったお金です。
- 有形固定資産: 建物、重機、車両、土地、リース資産など。
- 無形固定資産: 特許権、ソフト、のれん(お店の信用力)など。
- 投資その他の資産: 長期貸付金、保険積立金、ゴルフ会員権など。
【負債:宿題の島】
- 支払手形: 自分が切った約束の紙です。
- 工事未払金: 現場の材料代などのツケです。
- 買掛金: 建設業以外の仕入れのツケです。
- 短期借入金: 1年以内に返す借金です。
- リース債務: リース代の未払い分です。
- 未払法人税等: 決算で決まった税金の未払いです。
- 未成工事受入金: お客さんからもらった手付金です。
- 預り金: 従業員の給料から引いた所得税などです。
- 完成工事補償引当金: 将来の手直しのために取っておく準備金です。
- 長期借入金: 1年以上かけて返す借金です。
- 退職給付引当金: 社員の退職金のための準備金です。
8.ルール「5%の壁」を知っていますか?
貸借対照表をきれいに整理するとき、絶対に無視できないルールがあります。
それが「5%ルール」です。
「その項目の金額が、資産全体の合計額の5%を超えるなら、その他にまとめず、名前をつけて個別に書きなさい」
例えば、資産の合計が1億円の会社があったとします。
「その他」という項目の中に「貸付金」が600万円入っていたら、それは全体の6%ですよね。
その場合は、「その他」の中に隠さず、ちゃんと「貸付金」という独立した行を作って書かなければなりません。
これは、会社の中に「大きすぎる塊」や「怪しいお金」が隠れていないか、お役所がパッと見てわかるようにするためです。
まとめ:貸借対照表は、あなたを助ける最強のパートナー
貸借対照表というただの数字の羅列に見えていた表が、実はあなたの会社の「生きている姿」そのものであることがわかっていただけたと思います。
- 資産は、あなたの会社が現場で戦うための武器です。
- 負債は、あなたが会社を大きくするために引き受けた責任です。
- 純資産は、あなたがこれまで泥だらけになって積み上げてきた信頼です。
この書類をしっかり診ることで、あなたは「なんとなく」の経営を卒業し、数字という裏付けのある「強い経営」ができるようになります。
それは、会社で働く大切な仲間たちを守り、家族を幸せにし、地域を明るくすることに直結しています。
決算書は、あなたを苦しめるものではなく、あなたを助けてくれる最強の味方です。
健康な体を維持して、これからも素晴らしい建物をたくさん造り続けてください!
頭で理解したら、最後は実際の書類をイメージしてみるのが一番の近道です。
建設業ならではの科目がどこに並ぶのか、こちらの「書き方例」で確認してください。
『貸借対照表』の書き方例
『貸借対照表』の書き方例は、以下のようになります。
青字の項目は、大阪府の様式にはない項目で追加しています。

資産の部
- 流動資産
- 現金預金
現金のほか、小切手、送金為替手形、郵便為替証書、期限の到来した公社債の利札などです。
預金および金銭債権で、決算期後1年以内に現金化できると認められるものも含まれます。
(決算書の表示例=現金、普通預金、当座預金、定期預金、積立預金、小切手) - 受取手形
営業取引によって発生した手形債権および電子記録債権を記載します。
(決算書の表示例=受取手形、電子記録債権) - 完成工事未収入金
完成工事高に計上した工事代金に係る未収入金額を記載します。
兼業事業の売掛金やその他の未収入金と区別します。
(決算書の表示例=工事未収入金、未収工事金) - 売掛金
兼業事業売上代金に係る未収分は、「売掛金」として計上します。
(決算書の表示例=兼業事業未収入金、不動産事業未収入金) - 有価証券
時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券および決算期後1年以内に満期の到来する有価証券です。
(決算書の表示例=有価証券、売買目的有価証券) - 未成工事支出金
期末時点で完了していない工事に支出した工事費を記載します。
(決算書の表示例=未成工事支出金、前渡金、仕掛工事、仕掛品、棚卸資産) - 材料貯蔵品
手持ちの工事用材料および消耗工具器具ならびに事務消耗品などのうち、未成工事支出金または完成工事原価または販売費及び一般管理費として処理されなかったものを記載します。
(決算書の表示例=原材料、貯蔵品、仮設材料、商品) - 販売用資産
兼業事業にかかる「たな卸資産」は、「販売用資産」として計上します。
(決算書の表示例=商品、製品、仕掛品、販売用不動産、兼業事業支出金) - 短期貸付金
役員や従業員、関連会社などに対しての貸付金で、決算期後1年以内に回収されると認められるものを記載します。
(決算書の表示例=短期貸付金、従業員貸付金) - 前払費用
未経過保険料、未経過支払利息、前払賃借料等の費用の前払いで、決算期後1年以内に費用となるものを記載します。
(決算書の表示例=前払費用、前払保険料、前払賃貸料) - 仮払金
会社が現金や預金を支払ったものの、その用途や金額がまだ確定していない場合に、一時的に用いる勘定科目です。
(決算書の表示例=未入手工事仮払金、一般管理費仮払金等) - 未収還付法人税等
企業が納付した法人税等のうち、過払いとなったために税務署から還付される予定の金額を指す勘定科目です。
(決算書の表示例=未収還付法人税等) - 未収入金
完成工事未収入金及び売掛金以外の未収金を計上します。
(決算書の表示例=労災保険料還付未収入金等) - 立替金
会社が従業員や取引先など、本来支払うべき者が負担すべき費用を一時的に立て替えて支払った場合に用いる勘定科目です。
(決算書の表示例=立替金) - その他
完成工事未収入金以外の未収金や、営業外受取手形、その他決算期後1年以内に現金化できると認められるものを記載します。
(決算書の表示例=JV出資金、立替金、未収入金、仮払金、預り金、営業外受取手形など) - 貸倒引当金
流動資産に属する各債券に対する貸倒見込額を記載します。
(決算書の表示例=貸倒引当金)
- 現金預金
- 固定資産
- (1) 有形固定資産
- 建物・構造物
事業の用に供し、または事業の用に供することを目的として保有する建物および土地に定着する土木設備または工作物を記載します。
(決算書の表示例=建物、倉庫、工作物) - 機械・運搬具
機械および装置や自動車、その他陸上運搬具などを記載します。
(決算書の表示例=機械、車両運搬具、船舶) - 工具器具・備品
各種工具・器具の他、金属製の足場等の仮設材料、什器備品を記載します。
(決算書の表示例=工具、器具、什器備品) - 土地
自社所有の土地の取得価額を記載します。
(決算書の表示例=土地) - リース資産
ファイナンス・リース取引におけるリース物件(有形固定資産)の借主である資産を記載します。 - 建設仮勘定
自社ビルや工場などの有形固定資産の建設中に支払われた費用を記載します。 - その他
他の勘定科目に属さない有形固定資産を記載します。
(決算書の表示例=美術品、少額償却資産)
- 建物・構造物
- (2) 無形固定資産
- 特許権
有償取得または無償で創設した特許権の額を記載します。
(決算書の表示例=特許権) - 借地権
他人所有の土地を使用する場合に使用する土地の賃借料を記載します。
(決算書の表示例=借地権) - のれん
合併、事業譲渡等により取得した事業の取得原価が、取得した資産および引き受けた負債に配分された総額を上回る場合の超過額を記載します。
(決算書の表示例=のれん、営業権) - リース資産
ファイナンス・リース取引におけるリース物件(無形固定資産)の借主である資産を記載します。
(決算書の表示例=リース資産) - その他
他の感情科目に属さない無形固定資産を記載します。
(決算書の表示例=電話加入権、施設利用券、ソフトウェア)
- 特許権
- (3) 投資その他の資産
- 投資有価証券
1年を超えて保有する有価証券(満期保有目的債権)や、他社との業務提携や株式の相互持合いなどを目的として保有する有価証券を記載します。
(決算書の表示例=株式、満期保有目的債有価証券) - 関係会社株式・関係会社出資金
企業が他の企業(関係会社)の株式を取得したり、出資を行ったりした際に、その金額を記載します。
(決算書の表示例=関係会社株式、関係会社出資金、子会社株式、子会社出資金) - 長期貸付金
流動資産に記載された短期貸付金以外の貸付金を記載します。
(決算書の表示例=長期貸付金、従業員貸付金) - 破産更生債権等
営業取引によって生じた債権および貸付金や立替金等のその他の債権のうち、破産債権、再生債権、再生債権その他これらに準ずる債権で、決算期後1年以内に弁済を受けられないことが明らかなものを記載します。
(決算書の表示例=破産債権、更生債権) - 長期前払費用
未経過保険料、未経過支払利息、前払賃借料等の費用の前払いで、流動資産に記載された前払費用以外のものを記載します。
(決算書の表示例=長期前払費用、リサイクル預託金) - 繰延税金資産
税効果会計の適用により、法人税等の前払いを資産として記載します。
(決算書の表示例=繰延税金資産) - 保険積立金
企業が契約している保険のうち、満期返戻金や解約返戻金など、将来的に返還される可能性のある保険料の積み立て部分を指します。
(決算書の表示例=保険積立金) - その他
出資金や1年を超える債権、税務上の繰延資産等、他の勘定科目に属さない投資その他の資産を記載します。
(決算書の表示例=出資金、保険積立金、ゴルフ会員権、リゾート会員権) - 貸倒引当金
「投資その他の資産」に属する各債権に対する貸倒見込額を記載します。
- 投資有価証券
- (1) 有形固定資産
- 繰延資産
- 創立費
定款作成の認証費用や設立当期の登録免許税等の設立費用、行政書士や司法書士に依頼したときの報酬、事務所の契約費用等、会社設立のために支出した費用を記載します。 - 開業費
事務所の家賃や広告費、備品購入等、会社を設立したあと実際に事業に開始するまでに支出した開業準備のための費用を記載します。 - 株式交付費
株式募集のための広告費や金融機関の取扱手数料等、新株発行や自己株式の処分に直接かかった費用を記載します。 - 社債発行費
社債募集のための広告費や金融機関の取扱手数料等、社債発行に直接かかった費用を記載します。 - 開発費
新技術の開発や新市場の開拓等のためにかかった費用を記載します。
- 創立費
負債の部
- 流動負債
- 支払手形
原材料の購入や外注費の支払い等、営業取引によって発生した手形債務および電子記録債務を記載します。
(決算書の表示例=支払手形、電子記録債務) - 工事未払金
工事に算入されている外注費や材料費等の未払額を記載します。
(決算書の表示例=工事未払金、買掛金) - 買掛金
兼業事業に係る未払金は、買掛金として計上します。
(決算書の表示例=兼業事業未払金等) - 短期借入金
決算期後1年以内に返済するものと認められる借入金を記載します。
(決算書の表示例=短期借入金、役員借入金、手形借入金) - リース債務
ファイナンス・リース取引におけるもので、決算期後1年以内に支払われると認められるものを記載します。
(決算書の表示例=リース債務) - 未払金
固定資産購入代金の未払金、未払配当金およびその他の未払金で、決算期後1年以内に支払わえると認められるものを記載します。
(決算書の表示例=未払金、未払配当金) - 未払消費税等
決算日時点でまだ納付していない消費税および地方消費税の合計額を指します。
(決算書の表示例=未払消費税等) - 未払費用
未払給料手当、未払利息等、一定の契約にもとづき継続的な役務の提供を受ける場合に、提供された役務に対して未払いとなっているものを記載します。
(決算書の表示例=未払給料手当、未払利息) - 未払法人税等
当期利息に対する法人税、住民税及び事業税の未払い額を記載します。
(決算書の表示例=未払法人税等、納税充当金、納税引当金) - 未払工事受入金
引き渡しを完了していない工事についての請求代金の受入額のことで、工事に関する前受金を記載します。
(決算書の表示例=未成工事受入金、前受金) - 預り金
営業取引・営業外取引を問わず発生した預り金で、決算期後1年以内に返済されるもの、または返済されると認められるものを記載します。
(決算書の表示例=預り金、所得税預り金、従業員預り金) - 前受収益
前受利息や前受賃貸料等、継続的なサービス提供の契約にもとづいて受け取った代金で、サービスの提供自体は次期以降になるものを記載します。
(決算書の表示例=前受収益、前受利息、前受家賃) - 完成工事補償引当金
完成・引き渡し後の工事に瑕疵(欠陥)が見つかった場合に、無償で補修を行う責任に備えて計上する引当金のことです。
(決算書の表示例=完成工事補償引当金) - ・・・引当金
修繕引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金等の負債性引当金のうち、債務の発生が1年以内の短期的なものを記載します。
(決算書の表示例=修繕引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金) - 借受金
企業が他人から金銭を借り入れた際に発生する負債を表す勘定科目です。
(決算書の表示例=役員借入金、従業員借入金等) - その他
営業外支払手形その他決算期後1年以内に支払いまたは返済されると認められるもので、他の流動負債科目に属さないものを記載します。
(決算書の表示例=借受金、営業外支払手形、預り保証金)
- 支払手形
- 固定負債
- 社債
社債のうち、償還期限が決算期後1年を超えて到来するもの、または到来すると認められるものを記載します。
(決算書の表示例=社債) - 長期借入金
流動負債に記載された短期借入金以外の借入金を記載します。
(決算書の表示例=長期借入金、証書借入、役員借入金) - リース債務
ファイナンス・リース取引におけるもので、流動負債に属するもの以外を記載します。
(決算書の表示例=リース債務、長期リース債務) - 繰延税金負債
法人税等の未払いの税金相当額を負債として記載します。
(決算書の表示例=繰延税金負債) - 退職給付引当金
企業が従業員の退職時に支払う退職金や年金などの退職給付に備えて、将来の支払いに備えて当期の費用として計上する引当金のことです。
(決算書の表示例=退職給付引当金) - ・・・引当金
退職給付引当金のように、1年以上先の長期的な支出を見込んだ引当金として認められるものを記載します。
(決算書の表示例=退職給付引当金) - 負ののれん
合併、事業譲渡等により取得した事業の取得原価が、取得した資産および引き受けた負債に配分された総額を下回る場合の不足額を記載します。
(決算書の表示例=負ののれん) - その他
長期未払金等、支払期間が1年を超える負債で、他の固定負債科目に属さないものを記載します。
(決算書の表示例=長期未払金、長期前受金、長期預り金)
- 社債
純資産の部
- 株主資本
- (1) 資本金
期末時点における資本金額を記載します。
設立または株式の発行に際して払込みまたは給付を受けた財産に加え、資本準備金や利益剰余金から振り替えた資金の合計です。 - (2) 新株式申込証拠金
新たに株式を発行する際に、その株式を取得する者が新株式の対価を支払ったが、決算期末時点では払込期日を迎えていないため、資本金とは区別して記載します。 - (3) 資本剰余金
- 資本準備金
会社が将来に備えるために積み立てる資金で、会社が株式を発行した際に、株主が払い込んだ新株式の対価のうち資本金に組み入れなかった資金や、その他資本剰余金から組み入れることで計上されるものを記載します。資本金の2分の1を超えない額まで計上することができます。 - その他資本剰余金
資本剰余金のうち、資本金および資本準備金の取崩しによって生ずる剰余金や自己株式の処分差益など、資本準備金以外のものを記載します。
- 資本準備金
- (4) 利益剰余金
- 利益準備金
株主に対して配当を行う際に、会社法により義務付けられている準備金のことで、配当により減少する剰余金の額の10%を資本準備金または利益準備金として計上することとされているのをを記載します。 - その他利益剰余金
株主総会または取締役会の決議により、会社が任意に設定する準備金や積立金を記載します。
(決算書の表示例=別途積立金、固定資産圧縮積立金) - 繰越利益剰余金
利益剰余金のうち、利益準備金および・・・準備金(積立金)以外のものを記載します。
- 利益準備金
- (5) 自己株式
会社が所有する自社の発行済株式を記載します。 - (6) 自己株式申込証拠金
申込期日から払込期日の前日までに、自己株式の処分の対価相当額を受領したが、いまだ自己株式の処分の認識が行われていない金額の額を記載します。
- (1) 資本金
- 評価・換算差額等
- (1) その他有価証券評価差額金
「その他有価証券」について、時価により評価替えすることにより生じた評価損益から税効果相当額を控除した残額を記載します。 - (2) 繰越ヘッジ損益
繰延ヘッジ処理が適用される先物取引やオプション取引等のデリバティブ取引は、期末で時価評価を行うことになっているため、その他取得価額と時価評価の差額を翌期以降に繰り延べるときに記載します。 - (3) 土地再評価差額金
一定の要件の下で、事業用の土地の価格を再評価し、その評価益(または評価損)を計上することを認めたものを記載します。
- (1) その他有価証券評価差額金
- 新株予約権
株式会社に対して行使することで、当該株式会社の株式の交付を受けることができる権利から自己株式予約権の額を控除した残額を記載します。

